虎柏神社
虎柏(とらかしわ)神社は、東京都青梅市の、JR青梅線の東青梅駅よりより北へ徒歩19分の地に位置する鎮守社。
創建年代は不詳だが、崇神天皇の代に神戸を寄進された。天慶3年(940年)、諏訪上下神を勧請。また異伝として、天寧寺開山僧が鎮守として故郷の信州から勧請したとも言う。永正年間(1504-1521年)再興。天正18年(1590年)、正殿に諏訪神、東の相殿に虎柏神、西の相殿に疫神(牛頭天王)を定め、小曽木郷の総鎮守となった。
江戸期は諏訪明神や諏訪宮と呼ばれたが、明治3年に虎柏神社に復称、虎柏神と諏訪神の位置を入れ替えて虎柏神(大年御祖神及び惶根神)が正殿となった。
本殿は都の文化財に指定されている。また境内は東京都指定史跡。
本殿覆屋は明治42年建立。
覆屋内の本殿は三間社切妻造・茅葺きで1734年建立。東京都指定有形文化財。
朝日・夕日の仮屋は、8月に催される当社の例祭にて用いられる。かつては藁で文字通り仮屋を建てた。
祭礼
虎柏神社の祭礼行事は曜日に関わらず8月26~28日に催される。東京都指定無形民俗文化財。
この行事では8月26日に「御殿入り祭」、27日に「椀飯の式」「高峯神社祭」、28日に「お炊き上げ」「例大祭」「奉納相撲」が行われる。
うち「御殿入り祭」は、仮屋に移されていた神体の幣束を、暗闇の中で神歌を唄いながら本殿に納める神事だが、これについては、虎柏神社の祭神である双頭の大蛇を、天寧寺本堂裏にある霞ノ池(非公開)から、虎柏神社の社殿に迎える儀式だとの伝説がある。
なお、天寧寺は、明治維新時の神仏分離まで、虎柏神社の別当寺であった。