尾曳稲荷神社
尾曳稲荷神社は、群馬県館林市の、東武伊勢崎線の館林駅より東へ徒歩24分の地に位置する鎮守社。
戦国時代の文元年(1532年)、館林城城主・赤井照光が、城の鬼門にあたる稲荷郭に守護神として創建(創建伝承に関しては後述)したと伝える。
拝殿は昭和12年建立。
本殿は江戸中期に当たる宝永年間(1704-1711年)に建立。
額殿は、本殿とともに宝永年間(1704-1711年)に拝殿として建立され、昭和12年に額殿として再利用された。
境内社の花の尾曳弁財天は古くは城沼の浮島に祀られていた社。昭和3年に改めて江島神社を勧請。
創建伝承
享禄元年(1528年)の正月、赤井山城主・赤井照光が子供たちに捕らわれていた子狐を逃がしてやると、その夜に老翁が現れて眷属を救った礼を述べ、要害の地である館林に築城を奨めて消えた。
同年の七夕の夜、件の老翁が現れ白狐の姿となり尾を曳いて城郭の縄張りを夜明けまでかけて先導し、別れるに際し、築城後はその守護神として稲荷の社殿を造営するよう告げ消えた。
天文元年(1532)、照光は尾曳城(後の館林城)を築城し、城中に稲荷郭を設け当社を創建した。
また白狐が尾を曳き始めた地には初引稲荷神社(初曳稲荷神社、宵稲荷神社)が、尾を曳き終えた地には夜明稲荷神社が、鎮座する。