浄発願寺
浄発願寺(じょうほつがんじ)は、神奈川県伊勢原市の大山の東麓に位置する、天台宗の寺院。日向薬師バス停(小田急線伊勢原駅に発着)より西へ徒歩8分。
江戸初期の慶長13年(1608年)、木食弾誓により創建。罪人でも火と殺人を犯した者以外は、当寺に駆け込めば助けられたと伝える。
また木食業(穀物を避け、木や草の実などを火を通さず食べる)の戒律を大正初期まで守り、雨乞いや安産信仰でも知られた。
昭和13年に山津波に呑み込まれ壊滅したため、同17年に現在地へと移転(旧地は現在、同寺の奥ノ院となっている)。
地蔵菩薩坐像が安置されている。
三重塔は平成12年建立。
浄発願寺 奥ノ院
浄発願寺は昭和13年に山津波に呑み込まれるまでは、現在地より約1km日向川上流にあった。旧地は現在は同寺の奥ノ院となっている。伊勢原市指定史跡。
奥ノ院入口までは、浄発願寺より西へ徒歩20分。
閻魔堂跡に東屋が立つ。その右隣には石造宝篋印塔が残る。また右端の灯籠がある登山口に、山門が立っていた。
奥ノ院へは更に登る。
かつては右に観音堂や観骨堂(地蔵像を祀る六角堂)、左には五社権現があった。
開山の弾誓上人が開き修行したと伝える岩屋で、弾誓上人の石像が安置されている。この岩屋はこの世の浄土とされていた。
浄発願寺 奥ノ院
神奈川県伊勢原市日向 地図
大山の東麓には他に、日向薬師(宝城坊)や石雲寺などがある。
なお、健脚であれば、大山登山後にこちらの方面に下山することもできる。