有栖川宮記念公園
有栖川宮記念公園は、東京都港区の、東京メトロ日比谷線の広尾駅より東へ徒歩3分の地に位置する区立公園。
江戸時代は盛岡藩主南部家の下屋敷で、明治以降は有栖川宮邸や高松宮邸を経て昭和9年に公園整備された(後述)。
現在、園内には日本庭園があるほか、昭和9年の公園開園当時の太鼓橋や擬木橋が残る。東京都立中央図書館も置かれている。
開園当初から残る擬木橋は、滝の前に架かる猿橋のみ。
渓流に架かる太鼓橋は昭和9年開園当時のもの。RC造・石張り。
有栖川宮熾仁親王像は、参謀本部(国会議事堂の前にあった)に明治36年に建立され、昭和37年に当地に移設。
熾仁親王は当地を有した威仁親王の父で、前々代の有栖川宮家当主であった。
小規模な梅林もあり、2~3月に開花する。
都立中央図書館前の芝生の広場を囲むようにして、まとまってアジサイが植えられており、7月頃には見頃となる。
紅葉
有栖川宮記念公園の沿革
江戸時代は、当地は盛岡藩主南部家の下屋敷であった。
明治29年に有栖川宮威仁親王の御用地となり、大正2年に威仁親王の薨去で有栖川宮家が断絶すると、大正天皇の第三皇子だった宣仁親王が有栖川宮家の祭祀を引き継いで高松宮となり、当地はその御用地となった。
高松宮宣仁親王は昭和9年に当地を東京市に寄贈し、同年のうちに有栖川宮記念公園が開園した。なお、宣仁親王には子がなかったため、高松宮家はその後、断絶した。