宝仙寺
宝仙寺は、東京都中野区の、東京メトロ丸ノ内線または都営大江戸線の中野坂上駅より北西へ徒歩5分の地に位置する、真言宗豊山派の寺院。
正式には明王山聖無動院宝仙寺。
平安時代の寛治年間(1087-94年)、源義家が後三年の役の帰路に創建。
境内の諸堂は第二次大戦の戦禍で焼失したが、仁王門や三重塔などが再建整備されている。
山門は仁王門。戦後の再建。
正面は本堂と書院。書院は令和5年竣工。
本尊は不動明王。
本堂内には木造の三重小塔があり、節分会などの時に拝見することができる。
三重塔は、奈良・法起寺の五重塔をモデルに平成4年建立。
大日如来を中心に胎蔵界五仏を安置。
御影堂(みえどう)も平成4年建立。
弘法大師空海像を安置する。
鐘楼は平成28年建立。
書院の前には枯山水庭園が整備されている。
この一帯はかつては製粉業が地場産業であり、その歴史を伝えるため、石臼を積み上げ噴水の塚として保存している。
臼塚は、東京都内では他に小金井市の小金井神社や昭島市の拝島神明神社にある。
節分会 僧兵行列・柴燈大護摩供
宝仙寺の年中行事としては、2月3日の節分会で僧兵行列や柴燈大護摩供が行なわれるのが特徴的。この行事についての詳細は「宝仙寺 僧兵行列・節分会」の記事を参照。
当寺は、明治維新時の神仏分離まで、旧中野村の総鎮守だった中野氷川神社の別当寺であった。
また、中世においては杉並区の大宮八幡宮の別当寺でもあった(江戸時代は別の寺が大宮八幡宮の別当寺となったが、その寺は明治維新時に廃寺となった)。