巣鴨地蔵通り商店街
巣鴨地蔵通り商店街は、東京都豊島区の巣鴨から西巣鴨にかけての旧中山道沿いの商店街。とげぬき地蔵高岩寺や江戸六地蔵の真性寺といった庶民の崇敬厚い寺院の門前町であり、高齢者が集う商店街として知られる。毎月4の付く日(4日、14日、24日)は地蔵の縁日であるが、この日には多くの露店が出る。また北方の大正大学のキャンパス内には平成25年に建立された鉄筋コンクリートの鴨台さざえ堂(すがも鴨台観音堂)もある。

真性寺
真性寺は真言宗豊山派の寺院。聖武天皇の代(在位は奈良時代の724-749年)に行基によって開創されたと伝える古刹。江戸六地蔵第4番の地蔵坐像で知られるが、真性寺の本尊はあくまで薬師如来である。

本堂は第二次世界大戦後の鉄筋コンクリートによる再建。

地蔵坐像は江戸時代中期の1714年に造立された江戸六地蔵の第4番。

待合室風の阿弥陀堂内には阿弥陀如来像や九品仏(阿弥陀如来像9体)のほか、閻魔大王像がある。
とげぬき地蔵(高岩寺)
高岩寺は「とげぬき地蔵」の通称で有名な曹洞宗の寺院。安土桃山時代の慶長元年(1596年)に文京区の湯島に創建され、江戸時代に台東区の下谷に移転の後、巣鴨へは明治24年に移転。


本堂は第二次世界大戦後の昭和32年に建造された鉄筋コンクリート建築で国登録有形文化財。

洗い観音の石像は、水をかけたあと自分の悪いところと同じ所を洗うと治癒するという利益があると言われ、洗うために行列ができる。
庚申塚(巣鴨猿田彦大神庚申堂)
庚申塚(巣鴨猿田彦大神庚申堂)は、都電荒川線の庚申塚停車場の近くにある小社。建物は木造であるが、戦後の再建である。旧中山道は、この庚申塚より南が巣鴨地蔵通り商店街、北が庚申塚商栄会となる。


鴨台さざえ堂
鴨台さざえ堂(すがも鴨台観音堂)は、仏教系大学である大正大学のキャンパス内に、平成25年に建立された鉄筋コンクリートのサザエ堂。サザエ堂とは、一方通行の螺旋階段を辿ることで登り降りする堂で、その通路にそって配された仏像等に参拝できるようになっている。堂内は撮影禁止。
都営三田線の西巣鴨駅近くであり、巣鴨地蔵通り商店街からは多少離れている。

巣鴨地蔵通り商店街での年中行事
巣鴨地蔵通り商店街では、とげぬき地蔵尊高岩寺および真性寺を中心に、節分豆まき、桜まつり、朝顔市、盆踊り、餅つきなど、活発に各種イベントが開催されている。
4の付く日 - とげぬき地蔵尊縁日
とげぬき地蔵尊(高岩寺)の縁日は4が付く日。特に、1月24日、5月24日、9月24日は大祭として、多くの人出がある。本堂では大法要が行われ、商店街には多くの露店が出る。地蔵尊の縁日は通常は毎月24日なので、高岩寺では拡大されているようだ。
また、1年の最後の縁日である12月24日の納め地蔵と、1年の最初の縁日である1月4日の初地蔵も大いに賑わう(というより、初地蔵は大祭よりも賑わっていたように感じた)。




2月3日 - とげぬき地蔵尊 節分会
2月3日にとげぬき地蔵尊高岩寺で催される節分会は、豆まきに著名人を呼ぶ寺社の一つ。
2月中旬 - 巣鴨啓翁桜まつり
2月中旬には、山形の農協の主催で巣鴨啓翁桜まつりが開かれる。フラワーアレンジメントなどのイベントもあるが、全体的にかなり地味。

3月下旬 - すがも染井吉野桜まつり
巣鴨駅周辺は、駅沿いに若干の染井吉野の桜並木がある程度であるが、3月下旬頃にパレードが行なわれる。ちなみにこの周辺で、ある程度まとまって桜があるのは染井霊園。


6月24日 - 江戸六地蔵尊百万遍大念珠供養
毎年6月24日(日程固定)で、真性寺では百万遍大念珠供養が開催される。地蔵像前での読経後、大念珠廻しが行われる。同時に子供用の小規模な念珠廻しも行われる。この行事に関する詳細は「真性寺 江戸六地蔵尊百万遍大念珠供養」の記事を参照。

7月2-4日 - すがも朝顔市
すがも朝顔市は、毎年7月2日~4日にとげぬき地蔵尊(高岩寺)などで開かれる。商店街には七夕飾りも多く飾られ、日曜にはフラダンスや和太鼓も演じられる。この行事に関する詳細は「すがも朝顔市」の記事を参照。


夏 - 巣鴨納涼盆踊り
巣鴨納涼盆踊りは高岩寺の境内で行なわれる。日程中にはよさこいや太鼓の披露もある。なお、これとは別日程で、JRの巣鴨駅南口ロータリーで「巣鴨盆踊り大会」という盆踊りも開かれる。

11月 - すがも中山道菊まつり
11月頃、真性寺や鴨台さざえ堂を会場に菊花が展示される。この行事に関する詳細は「すがも中山道菊まつり」の記事を参照。

