小丹波熊野神社
小丹波(こたば)熊野神社は、東京都西多摩郡奥多摩町の、JR青梅線の古里駅より北へ徒歩2分に位置する鎮守社。
平安時代の仁寿3年(853年)、託宣により創建。
神門は農村舞台を兼ね、緩やかな傾斜地となった境内に設けられた石桟敷から観覧する仕組みとなっており、奥多摩に分布するこのような舞台の代表例として都の文化財に指定されている。
神門を兼ねる舞台(神楽殿)は幕末~明治初期の築で東京都指定民俗文化財。
境内は緩やかな傾斜地に石桟敷が設けられ、舞台を見る際の参観席となる。
舞台は参道下から見ると二階建だが、境内側から見ると平屋で、舞台下には楽屋と物置がある。
例祭日である4月29日にはここでお囃子が奏される。
一番手前にあるのが日枝神社の覆屋で、次に小祠が並び、奥に見えるのが拝殿と本殿覆屋。
覆屋内の本殿は1779年築。
奥多摩にはこのような農村舞台と石桟敷のセットがある神社が何社かあるが、当社は川井八雲神社と並ぶ代表例(実際、都に文化財指定されているのはこの2社である)。
また棚澤熊野神社も、この2社に次ぐ規模がある。