龍石寺
龍石寺(りゅうせきじ)は、埼玉県秩父市の、秩父鉄道の大野原駅より西へ徒歩8分の地に位置する、曹洞宗の寺院。秩父34ヶ所観音霊場第19番札所。
境内は秩父市指定史跡。本堂は大きな角礫質砂岩の岩盤の上に立つ。この岩盤は、かつて当地が荒川の河床だった頃に形成されたもの。
当地で蛟龍が害を為したが民が観音に祈ると、弘法大師が刻んだ観音像が光を放ちながら飛来し蛟龍や悪鬼を退けたため民が堂を建て像を安置したのが始まりと伝える。また平安時代、当地で干魃があった際、弘法大師が勅命で祈雨すると神泉苑からは小龍が登り、当地の岩盤も割れて大龍が龍を呼び、雨が降って豊作となったとも伝える。
観音堂は1705年の墨書がある、江戸中期の建築。
荒川の河床の名残りである角礫質砂岩の岩盤の上に立っているのがわかる。
三途婆堂は三途ノ川にいる脱衣婆を祀る。
畜霊堂は屠殺された家畜を供養する堂。その手前にも岩盤が露出している。
前の札所(第18番札所)は神門寺。
次の札所(第20番札所)は岩之上堂。
近くには他に広見寺や旧秩父橋もある。