伝通院
伝通院(でんづういん)は、東京都文京区の、東京メトロ丸ノ内線・南北線の後楽園駅または都営三田線・大江戸線の春日駅より徒歩9分の地に位置する、浄土宗の名刹。正式には無量山傳通院寿経寺。
室町時代の応永22年(1415年)創建。慶長8年(1603年)に当地に移転して徳川家康の生母である「於大の方」の菩提寺となり、それ以降、徳川将軍家の妻子らが多く埋葬され、江戸の浄土宗寺院では、徳川将軍家の菩提寺である増上寺に次ぐ地位を誇った。また、浄土宗の教育機関である関東十八檀林の1つでもあった。
明治期の火災と第二次大戦の空襲で江戸時代の堂宇は全く残っていないが、徳川家の妻子らの墓所は残っている。
山門は平成24年建立。
本堂は昭和63年建立。本尊は阿弥陀三尊。
書院は富山県砺波の民家(旧野村邸)より昭和24年に移築したもの。脇には小規模な日本庭園がある(立ち入りできないが若干うかがえる)。
徳川家墓所のうち、於大・千姫・孝子の墓は文京区指定史跡。
これらの他にも大名家の立派な石塔があるが、ほぼ全て子女のものである。
伝通院の主な年中行事
三盛まつり
6月下旬には地元商店街の祭りである三盛(さんせい)まつりが伝通院境内で開催される。模擬店が出るほか、和太鼓やフラダンスなども演じられる。
納涼盆踊り大会
7月下旬には境内で納涼盆踊り大会が開かれる。
文京朝顔・ほおずき市
7月中下旬頃開催の文京朝顔・ほおずき市では、伝通院での朝顔市と源覚寺でのほおずき市を中心として様々なイベントが催される。この行事に関する詳細は「文京朝顔・ほおずき市」の記事を参照。
なお、伝通院周辺にある旧子院の澤蔵司稲荷(慈限院)、善光寺、真珠院に関しては別稿で紹介。