深川神明宮
深川神明宮は、東京都江東区の、都営地下鉄大江戸線・新宿線の森下駅より南西へ徒歩3分の地に位置する鎮守社。
深川の南部が富岡八幡宮の氏子域であるのに対し、北部は当社の氏子域となっている。
慶長年間(1596-1614年)、深川を開拓した深川家が、伊勢神宮を勧請して創建。この際、既存の小祠に神明宮を勧請したとも言う。また一説に慶長7年(1602年)に駿府から遷座したとも伝える。
社殿は戦後に再建されたRC造だが、書庫と神輿庫は戦前のRC造である。
RC造の書庫は戦前の竣工。第二次大戦の終戦時点では、本殿、神輿庫、書庫がRC造で戦災焼失を免れた(が、社殿は後に建て替え)。
宮神輿の神輿庫はRC造で昭和9年竣工。
本社神輿は昭和9年製作で、台輪の幅が4尺ある大型の神輿。付属する鳥居も神明鳥居で、多少珍しい。
例大祭で3年毎に渡御する。
鳳輦は昭和15年製作。鳳輦もまた3年毎の神幸祭で巡行する。
年中行事
森下朝顔市
7月初旬には境内で朝顔市が催される。この行事に関する詳細は「深川神明宮 森下朝顔市」の記事を参照。
例大祭
当社の例大祭は8月中旬で、3年毎の本祭では、土曜日に宮神輿が巡行し、翌日曜日に町神輿の連合渡御が行われる。この行事に関する詳細は「深川神明宮 例大祭」の記事を参照。
神輿に付属する神明鳥居
一般に神輿に附属する鳥居は、明神鳥居が大半で、神明造の鳥居は比較的数が少ないが、当社にはその神明造系の鳥居が附属する神輿が多く集まっている。
しかも、他所の神輿に附属するのは、(石浜鳥居が附属する石浜神社の本社神輿及び幾つかの町会神輿を除けば、)神明鳥居の中でも俗に言う靖国鳥居であるが、当社の場合は、町会神輿6基と本社神輿が靖国鳥居であるほか、鹿島鳥居の町会神輿が2基、宗忠鳥居の町会神輿が1基ある(全12町会のうち、残りの3町会の神輿は明神鳥居が附属)。以下に、神明鳥居系の鳥居が附属する神輿を紹介する。
なお、以上は大人神輿の話であり、子供神輿までは未確認。
移築された社殿
『練馬の神社』(平成18年版)には、練馬区旭町に鎮座する出世稲荷神社の拝殿は、江東区の深川神明宮の本殿を昭和43年に移築したものとある。これは、深川神明宮の現在の社殿への建て替え時期と一致する。
深川神明宮では、第二次大戦前のRC造の本殿(資料によっては御内殿と記載)は戦禍を免れ、昭和22年には木造の仮拝殿を建立してるので、出世稲荷神社に移築されたというのはその仮拝殿か。
明治維新までの別当寺は天台宗の泉養寺であった(近くにあったが、関東大震災後、千葉県市川市国府台に移転)。