牛嶋神社
牛嶋神社は、東京都墨田区の、都営浅草線の本所吾妻橋駅から北へ徒歩7分、東武線のとうきょうスカイツリー駅からは北西へ徒歩6分の地に位置する、本所の総鎮守。
隅田公園(隅田川東岸側)内に位置する。
貞観2年(860年)、慈覚大師円仁が老翁姿の素盞之雄命と出会い託宣を受け創建。天慶元年(938年)に貞辰親王(清和天皇第10皇子)を合祀し、更に後世に天穂日命を合祀した。なお、貞辰親王は一説に、陽成天皇の代(876-884年)に当地で薨去・埋葬され、その霊が当社に合祀されたとも伝える。明治維新前は牛御前社と呼ばれていた。
かつては現在より北方の弘福寺裏に鎮座していたが、昭和7年、関東大震災後の隅田公園整備に際して現在地に遷座。
拝殿の前には珍しい三輪鳥居がある。三輪鳥居は鳥居の両脇に鳥居を連結した鳥居で、奈良の三輪神社にある物が代表例。
社殿は本殿・幣殿・拝殿を連結した権現造で昭和7年建立。墨田区登録有形文化財。
神輿庫は昭和初期の竣工で躯体はRC造。墨田区登録有形文化財。
神輿蔵の前には撫で牛がある。
鳳輦及び特徴的な町神輿
5年毎の本祭ではこの鳳輦が土曜日に、牛に引かれて巡行する。
両国二丁目松元会の大神輿(戦後の製作)は八棟造。
石原一丁目町会の大神輿と中神輿もまた八棟造。
旧境内
前述のように、当社は関東大震災までは、北方の弘福寺裏(西隣り)に鎮座していた。
現在、弘福寺の裏に旧址であることを示す石碑が立つほか、隅田川沿いに永代常夜灯が残る。この常夜灯は明治4年に建立されたもので、「石造墨堤永代常夜灯」として墨田区指定有形文化財。現在も牛嶋神社の所有となっている。
境外摂社 若宮牛嶋神社
本所地区内の区立若宮公園内には、当社の境外摂社である若宮牛嶋神社が鎮座する。
江戸前期の徳川家光の代に、幕府により牛嶋神社に奉納された。
牛嶋神社の5年ごとの大祭では、若宮牛嶋神社が鳳輦の御旅所となる。
例大祭
当社の例大祭は9月中旬で、五年に一度の大祭では、牛に引かれた鳳輦が氏子地域内を巡行し、全氏子町会の町神輿も連合宮入を行う。このイベントに関する詳細は「牛嶋神社 例大祭」の記事を参照。
明治の神仏分離令までは最勝寺(現在は江戸川区に移転)が別当寺であった。