松月院
松月院(しょうげついん)は、東京都板橋区の、都営三田線の新高島駅より南へ徒歩15分の地に位置する、曹洞宗の寺院。山号は萬吉山。
室町時代の延徳4年(1492年)、当地にあった真言宗の宝持院を、千葉自胤が菩提寺として、曹洞宗の松月院と改め中興。
広めの境内には江戸期の諸堂が残り、庭園も良く整えられている。
また、飛地境内として大堂があり、こちらも文化財指定されている(後述)。
山門は江戸末期の建立。裏には区の天然記念物である柊もある。
本堂は1754年建立。
鐘楼は江戸末期の建立。
高島秋帆顕彰碑(火技中興洋兵開祖高島秋帆紀功碑)は大正11年建立。板橋区登録有形文化財。
砲術家の高島秋帆が当地で1841年に西洋式の砲術訓練を行った際、本陣は松月院に置かれた。「高島平」の地名は高島秋帆に因む。
中雀門の左には塩地蔵もあり、塩が供えられている。
松月院大堂 & 八幡神社
松月院大堂は、古墳上に立つ阿弥陀堂。現在は松月院の飛地境内(境外仏堂)であるが、元来は平安時代初期創建とされる区内最古の寺院で、かつては大寺であった。
隣接して(というより境内をほぼ共有して)、明治維新で分離された、旧鎮守の八幡神社が鎮座する。
松月院大堂は東京都指定旧跡・板橋区登録史跡。また、建物自体も、延宝年間(1673-1681年)以前の建立とされ板橋区登録有形文化財。
八幡神社の拝殿兼本殿覆屋。隙間から、わずかながら本殿が覗える。
八幡神社では3月中旬、赤塚諏訪神社の春季例祭で舞われる三匹獅子舞の納めの舞が奉納される。この行事に関する詳細は「赤塚諏訪神社 獅子舞」の記事を参照。
なお、板橋区の赤塚地区一帯には半日ほどで見て回ることができる範囲には他に、赤塚氷川神社、板橋区立郷土資料館、東京大仏(浄蓮寺)& 赤塚植物園、赤塚諏訪神社、水車公園 日本庭園などがある。